何らかの理由で事業を引き継いだものの、後継者としての悩みを抱えている経営者は多いのではないでしょうか。
例えば、自分自身が経営に関する知識をあまりもっていなかったり、契約している税理士などの専門家が高齢のため最新の知識を持っていなかったり、などが該当します。
経営をしていくうえで、税務と経営の知識や経験は非常に重要で、切っても切れないくらいに重要な項目です。
そこで今回は、後継者の悩みの問題や解決策についてお話ししますので参考にしてみてください。
もくじ
Toggle後継者のよくある6つの悩みとは?
会社の後継者になれたのはよかったものの、これからずっと安泰というわけではありません。
なぜなら、後継者には後継者の悩みがあるからです。
とくに経営者という立場であれば逃げたり放棄したりが難しいため、悩みが大きければ大きいほど精神的負担が増します。
資金繰りが難しい
後継者が抱えるもっとも難しい課題が、資金繰りの難しさではないでしょうか。
とくに中小企業になると、数カ月先の資金がなくて困った、なんてことも少なくありません。
資金が潤っていればいいですが、後継者に継がせるということは、もしかしたら資金繰りが難しく経営者がリタイアする、というケースもあります。
銀行から借り入れができたとしても、事業の立て直しはとても大変なため、後継者が苦労します。
社員が全力でついてこない
会社の経営者が変わると、経営方針が180度変わるなんてことがあります。
当然、今まで前経営者についてきた社員たちは、とまどいを隠せないことでしょう。
経営方針だけではなく、社内のルールまで大きく変わってしまうと、社員のストレスはとてつもないものです。
当然、社員の了解を得ぬままルールを変えてしまうと、大きく反発されますし、誰もついてこなくなり気が付けば全員退職、なんて可能性もあります。
前経営者と比較される
後継者がいる場合、確実に避けて通れないことがあります。
それは前経営者と色々比較されることです。
例えば、傾いている会社を引き継ぎ、あっという間に立て直した場合は、利害関係者から大きく評価されます。
しかし、経営者になったばかりの場合は、どうしても前経営者と比較されてしまうものです。
実力がないと社員からも白い目で見られてしまいます。
経営者が変わったことで取引先が向き合ってくれない
どの会社においても取引先が存在しています。
取引先がいるからこそ、会社が成り立っているわけですが、後継者がそのままうまく取引できるのか、といえばそうではありません。
例えば、前経営者の人柄が良くて貢献度が高いから取引をしていたとしましょう。
当然、経営者が変われば人も変わるため、取引先の人がすぐに受け入れてくれることは少ないはずです。
将来的に不安を感じる
後継者に選ばれ場合、会社の業績を伸ばし続けなければならない、という責任があります。
とくに社員が在籍している場合は、その社員や家族たちのために、売上を作らないといけません。
事業をいちから立て直す場合は、相当な苦労をしますし、嫌なこともたくさん経験します。
そのときに感じるプレッシャーや責任は、相当なものです。
現在は大企業ですら大赤字になることも珍しくないため、中小企業の経営者は余計に将来に不安を感じるものです。
顧問税理士が高齢
会社を運営していくにあたり、自社だけでは税務関係を補うことは難しいです。
決算になると、専門知識が必要になってくるため、税理士に対応してもらうのが基本だと言えます。
しかし、税理士によっては高齢となり、やり取りに遅さを感じたり、IT関連が苦手だったりで、お願いしたいことを任せられない、なんてことがあります。
とくに前経営者からの付き合いで契約している税理士の場合は、そのまま引き継いでいる可能性があります。
たしかに、自社の税務のことを知り尽くしているため安心感はありますが、ITやAIを導入したい場合に相談ができません。
後継者の悩みを解消するためにやるべき4つのポイント
後継者になれたのは良いことですが、それ以上に悩みがついてくるものです。
では、悩みを解消するためにはどんなことを考えて、どんな行動をとればいいのでしょうか。
すべての出来事をポジティブにとらえること
会社の経営者になったとしても、すべてがうまくいくわけではありません。
なぜなら、資金や売上、マネジメントなど、あらゆることの責任がついてまわるからです。
しかし、マイナスなことを考えるのは絶対によくありません。
負のオーラは自分だけではなく、社員にも伝わってしまうからです。
後継者として選ばれたのであれば、どんな困難なことがあってもポジティブに考えて行動するようにしましょう。
余裕をもって運転資金を確保しておくこと
たくさんの運転資金があれば後継者も安心して経営できますが、すべての会社がそんな都合のいい経営状態ではありません。
場合によっては、会社が傾きそうなタイミングで後継者になる、なんてことも考えられます。
後継者に選ばれた場合は、真っ先に運転資金を確保するために借入等の手段を考えておきましょう。
既存社員には誠心誠意対応すること
自分が後継者に選ばれた場合、他の社員は良く思っていない、なんて可能性があります。
なぜなら、前経営者を慕ってついてきた社員が多いからです。
経営者が変われば、さまざまなことが変わるため、社員が離れていってしまうことも少なからずあります。
経営者がいちばん偉いのは間違いないですが、だからといって勝手に会社の方針を変更したり、偉そうにしたりするのは絶対によくありません。
後継者に選ばれた場合は、なぜ選ばれたのか、今後どうしていきたいのかを既存社員に丁寧に説明をして、理解と協力を得られるように努力しましょう。
ITやAIに詳しい専門家にお願いをすること
会社を経営していくにあたり、ITやAIなど最新技術の導入をしていくことは必須項目だと言えます。
しかし、場合によってはITやAIの知識が全くない専門家にお願いしていると、いつかは会社が取り残されてしまいます。
とくに税理士や弁護士などの専門職は、ITやAIに詳しいのかどうかで会社の将来は大きく変わってくる可能性があります。
ですから、できるだけ既存の専門家に頼りっきりではなく、ITやAIなどの新しい情報を理解しているところにお願いするようにしましょう。
後継者の経営や税務関連でお悩みなら「増井・阪口税理士事務所」へ
後継者になって経営や税務関連でお困りなら、増井・阪口税理士事務所へお任せください。
当事務所では一般的な税務や会計だけではなく、経営相談や業務効率化などの各種相談に対応している、という特徴があります。
税務の知識は常にアップデートしているのは当然ながら、ITツールも積極的に導入しているため、最適なアドバイスが可能です。
手作業をなくしたい、コスト削減をしたい、データ管理をスムーズに行いたいなど、どの会社でもあるような課題などの改善案を提案できます。
また、会社だけではなく個人資産のアドバイスなども行っているため、トータルでサポートいたします。
事前相談は無料のため、お気軽にご相談ください。
まとめ
会社の後継者に選ばれると晴れて社長となるわけですが、そのままスムーズに経営できるわけではありません。
従業員からの信頼を得ることは当然ですが、業績を伸ばしていくためにも、どんどん新しいことをしていかなければならないからです。
とくに、ITやAIは目まぐるしく変化していくため、情報を積極的に取り入れ、なおかつ適切なアドバイスをしてくれる専門家にお願いしてみることをおすすめします。